まず前回の補足から。
あれじゃまるで新TRPGの設定しか募集してないようですが、そんなことはないです。もちろん。
前から書いていますが、聖刻関連であれば内容は問いません。軽い気持ちで応募していただいて大丈夫ですし、本気の投稿ももちろんどんとこいだ。
と言いながら、すいません、もうちょっと時間ください。

さて。今回は、ワース企画当初の話。
最初に思いついたのは大陸の形でした。アハーンね。
前にも書いたと思いますが、幡池さんや千葉さんたちが考えていたはずの世界を勝手にでっち上げていい顔されるとは思ってなかったので、すんなり通った時は驚いたものです(最初は本当に「こんなの考えましたー」「はい却下ー」ってつもりで出したんですよ。マジで。あの頃は、アイデア書いて出したら面白がってもらえてどんどん話が広がったなあ)。
そこから、ほぼ設定的に手つかずだったアハーン大陸西方を、一般的な中世ヨーロッパ風ファンタジーを基盤に作り出し、シリーズの進展とともに少しずつ拡張していって、最後には別物と言っていい怪しげな世界ができちゃったわけですが。これが受け入れられるかどうかは、当時必死で考える余裕もありませんでした。Ex2が最終的にワースブレイドの方向性を決定づけたと思っていますが(Ex1はどっちへ進むかの第一歩)、こいつでは西方大陸を一通り作り上げるという、作業量的に結構気が遠くなることをやっていたもので。
本当は後半も前半と同じくらいの情報詰め込む気満々だったんですが、物理的&時間的に無理が出てきて、北部平原で十分1本分の内容になっていたので、やむを得ずひとまずおしまいにした次第です。よく考えれば、設定的に空白地帯としてキープする形になったので、かえってよかったかもしれません。結構あの辺、ゲームの舞台に使ってる方いらっしゃったみたいですし。

ちなみに東方は逆に最初からああいう世界にする予定だったので、思いっきりやれました。細かい場所の紹介より、東方って土地の特異性や異常性が説明できればと思ったので、西方とは違う形の仕事ができたと考えています。それもこれも、西方の設定があったればこそなんですが。最初から東方の設定でやってたら、変なファンタジー世界で終わってたかもしれないので。対比があるから、あれは相応に存在感があるわけで。

まあそうは言っても、ワースブレイドの設定は見直していけば手を入れなきゃならない場所がいくつもあるし、いろいろ穴も多いんですが、少なくともなにもないよりはずっとよくて、30年弱ほど経って、こうやって新しいスタートを切る助けにはなってくれているわけです。
ゼロからじゃ、なかなかこんなところにも到達できませんから。今回協力していただいている皆さんも、徒手空拳の状態でお願いしても果たしてこんな風に引き受けてくださったかどうか。
なんにせよ、道はまだまだ半ばどころか始まったばかりで、目的地は遠く、見えてきません。だから今回も、前がそうだったように一歩一歩手近な目標を見定めて進んでいくしかないのです。

なにはともあれ、目標地点めざしてなんとかやっていきますんで、応援のほど、よろしくお願いいたします。

日下部匡俊