武器2。

130回目に書いた通り、普通に考えれば操兵サイズの武器なんざイラストみたいにかっこよくはないってことになるんですがそこはそれ。それ言い始めたら、操兵だって質の悪いものは外観が微妙に歪んでたり(鎧がまっすぐとは限らないし、取り付けで歪んじゃってるかもしれない)、作りが雑でみっともないものもあると思うんです。
でも、イラストに描かれるような美しい操兵も存在するとすれば、やっぱりなぜか歪みひとつなくピカピカの武器があってもバチは当たらないのではないかと。魔剣の類は当然として、「なんらかの方法」で頑丈な武器を作れる鍛冶師がいると。ワースブレイド東方にはそれに近い設定を出しましたが、別に東方に限った話じゃないですよね。
当然、そういう刀工は多くはいないでしょうし、引っ張りだこでしょうから、いい武器はありふれたものではないと。とりあえず、作り手が限られるにせよこっちはまだ作れるので、魔剣よりは確保しやすいはずで、したがって騎士団の偉い人とかは全員装備していると考えていいかもしれません。その中でさらに偉い人とか使えるやつが魔道の武器を持っていると。

いや、騎士団の偉い人はそもそも操兵がいかにもって格好してるんで別に武器に注目しなくてもわかりやすいんですが、問題は流れの操兵乗りですね。どんなに身をやつしてぼろぼろの甲冑に身を包んでいても、抜いた剣の感じで腕がわかっちゃうとか。魔道の武器は手に入れるのにも運が作用しちゃうんで、どんな達人でも持ってない可能性はありますが、間違いなくいい武器は持ってるわけで(しかも手入れが行き届いている)、そこで戦う相手の腕前をある程度判断できるかもしれません。
逆に、なんとかしていい剣を手に入れて、とにかく手入れだけしっかりやっておくと、ヘボ操手でも結構腕があるって見てもらえて道を譲ってもらえるとか、そういうのあるかも。いや待て、逆に腕があるって勘違いされて、修行中の武芸者にガンガン仕合挑まれちゃうとか。落語か。
腕は構えとか立ち方でわかっちゃうものなので、武器でこっちを判断してくるような相手はやっぱりそんなもんなんだとは思いますが。

日下部匡俊

それはともかく、持ち物で相手をプロファイリングするってのは結構ありがちだと思うんで、そこらへんで見知らぬ相手の素性を推測するとか、そういうやり方もあると思われます。操兵や武器の外装の特徴で出身地当てるとか。〇〇編みの飾り布はどこそこ出の人間がよく身につけるものだ! なんつって。