COSPAよりワースブレイドTシャツ&ヴァシュマール・トートバッグ6月下旬発売&予約開始!
聖刻シリーズをご覧になるのが初めての方は、『聖刻シリーズとは』、『聖刻日記 #3』、『聖刻シリーズ 基本用語解説』などをご一読いただければ幸いです。
聖刻-BEYOND- PV絶賛公開中! そして、聖刻-BEYOND-大好評発売中です。
カレビア森林国というのは、TRPG的に言えば冒険者の国です。酒場があって、みんな陽気に騒ぎつつ、冒険の日々を語り合う……なんて能天気な話ではなく、見込んだ場所に目的のものがなければ明日から生きていく手段がなくなる、とか、どこそこの集落を壊滅させた危険な巨獣を始末してくる(生存者の恨みを晴らすの半分)とかいう血なまぐさい話とか、そんなんばっかりです。
嫌な世界ですね。
なんで、この国の住民は、無関係に農民やってたり、商売やってるような普通の人々という貴重な例外はともかく、そこらにいる荒くれはいつも殺気立っています。
デイル編で主人公たちも籍を置いていましたが、彼らは例外中の例外です。あんな綺麗な生き方できてるのはごく少数で、大概の連中は他人を出し抜くことしか考えてません。犯罪行為に走らないのは最後の矜持で、どうにもなくなれば何をしでかすかわかったもんではないのです。ギリギリなんとかなってるのは、まさにカレビアの社会が彼らの互助機構として機能している面があるからです。冒険者ギルドとか銀行とかじゃないですよ? 本当に相身互ってやつ。最低限の保身は自己責任っていうお寒い世界です。
じつはデイルたちって、あの種の人間の中ではエリートだったんだよ!
そりゃそうなんですが。操兵持ちってだけでごく一部の恵まれた人間だし、狩猟機なんか持ってるとなればもう国とかもっと怖い組織から目をつけられていると思っていいわけです。
今回のワースブレイド版操兵闘技大会にしても、カレビアの選抜チームは、こっそりリストアップされてた選ばれた冒険者たちの中から編成されているわけです。が、チームに参加させるために使われた手段は、報酬やら特権付与やら、そういうポジティブなものばかりではありません。飴があればムチもあるってことで。それこそもう、ありとあらゆる手練手管で、曲者ばかりの連中をまとめ上げている(まとまってるとは言ってない)わけですよ。
というわけで、生き延びる手段には長けた連中ではありますが、集団戦になればバラされて各個撃破ってのはもう目に見えてるわけです。戦う前から。残りの連中はまともな騎士団か、得体のしれない連中だけなんで。ゴーランなんか、出場者の顔ぶれが揃ってるのに、操兵がどこにもないんだぜ? まさか全員生身で戦うつもり?
たった4チームの総当たり戦なのに、なに、このなにが起きるのかさっぱり想像がつかない感じ!
てなことを、ちっとも筆が進まない中で、鬱憤を晴らすようにネタバレしてみました。
日下部匡俊