聖刻ってどういうもの? って話→#3
ネタはいくらでもあるんですが、さてどれを書こうかと悩むの巻。
練法なんか書くことたくさんあるので、それ引っ張ればいいんですけど、そしたらわかんない人はちんぷんかんぷんなので、もっと細かいエピソード的なことのほうがいいのかなーと思ったりします。
わたしは『ワースブレイド』から聖刻シリーズに関わったのですが、幸運にも最初からホビージャパン社のRPGマガジンという雑誌でコラムなどを担当させていただきました。一番最初の記事が『暁の操兵』というリプレイだったんですけども、ロードス島なんかを読んではいたものの、仕事としては初めてのことばっかりだったので、とにかくなにをしたらいいのかわからず、試行錯誤の毎日でした。
思えば、最初に伸童舎でいただいた仕事も、他の人がやったことがないのばっかりで、なにをしたらいいのかさっぱりという状態で、逆にそういう鍛えられ方をしていたので、知らない仕事に躊躇するということはなかったように思います。
で、ワースブレイドが軌道に乗って、リプレイが連載になり(会話形式のリプレイじゃないとか、色々変化球投げてましたが、それはむしろ自分のテリトリーに引っ張り込んでいたので大変ではなかった)、毎月メンバーが集まって半日くらいプレイするんですが、こっちがろくなシナリオ思い浮かばなくても、プレイヤーが勝手に話を引っ掻き回してくれたので、あんまり苦労しなかった記憶があります。
『聖者の仮面』のメンツは割と知性的で、ああ見えてプレイは冷静だった(サイバスの出目の異常さは、あのプレイヤーだけのもので、本人はいたって——いや、なんでもない)んですが、伸童舎のスタッフがプレイヤーだった『カイ・ダイン』は空気そのものが異常だったことをはっきり覚えています。一部で有名な「セミー!」は、いまではすっかり別方面で有名人のしいばみつお先生の素敵なアドリブですが、他にも書かなかった(書けなかった)けど、山のように変な行動やセリフやらがあったのでした。神宮寺先生のイラストがまたキャラの再現度高くてねえ。
ああいうハイテンションな現場にまた参加できたら楽しそうですが、もう持たないかなあ……。
日下部匡俊