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聖刻シリーズをご覧になるのが初めての方は、『聖刻シリーズとは』『聖刻日記 #3』『聖刻シリーズ 基本用語解説』などをご一読いただければ幸いです。
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南方大陸。
アハーン大陸は、いまだに全図が公開されてません。いや、本当は『聖刻の大地』に薄く載るはずだったんですが、手違いで載らずじまいになってしまい。
というわけで、謎めかしたまんまで書きますが、別に公開を渋ってるわけではありません。

さてこの大陸、中原南部から渡る以外アクセス手段がありません。物理的に存在してはいるんですが、どうもちょっと違う世界とくっついてる場所の模様で、無理やり回り込んで上陸しても(そもそも空間の断絶が起きてるので、普通の方法で上陸するのはほぼ不可能なんですが、たまに岸壁程度の障害しかない場所もあり)溶岩の海が延々広がってたり、ほぼ絶対零度で凍ってたり、なんだかわからない怪しい空間だったりと大変なことになります。
そして、肝心の中原南部、シャクティ地溝と呼ばれる巨大な谷間を挟んだ向こうに南方大陸へとつながる入口があるのですが(そもそもこの地溝を乗り越えるのが大変)、そこにたどり着いても素直に南方に向かえるわけではありません。

この地には、幼人族なる種族が暮らしています。彼らは人間の子供のようにしか見えませんが、れっきとした成人です(幼人族の子供が人前に出てくることは非常にまれ)。彼らは人間の数倍の寿命と、非常に優れた知性、身体能力を持っています。ただし、一般的な人間とは大きく異なる価値観を有しており、最初にこの種族と接触した人間は大きく面食らうことにになるでしょう。
幼人族の最大の特徴は、その物見高さにあります。異常なまでに好奇心が強く、あらゆる事柄に優先して自分の興味を満たそうとします(それこそ、命がけになっても平気)。また、所有物に関する概念が曖昧で、必要なものが目の前にあると無意識のうちにそれを使おうとします。たとえそれが全く赤の他人の持ち物だったとしても。
始末に負えないことに、彼らの手先の器用さと素早さは、その道で何年も修行した人間をはるかに上回るものであり、他人の所有物を拝借しようとする試みを阻止する手立てはほぼありません。練法やそのほかの術を使えば、その限りではありませんが。

そんな幼人族が門番を務める南方への入り口は、彼らを納得させない限り通過するのは不可能とされています。これはいかなる術法を使ったとしても、です。
幸い、歳経た幼人族は自分の置かれた状況を学習し、必要とされる振る舞いを可能としている「ことがある」ので、彼らと交渉することが不可能というわけではありません。不可能ではありませんが、所詮本質はそういう連中ですので、南方への道は遠く果てしないと言って間違いではないと思います。
伝説レベルの話ですが、南方へ行きたいと申し出た人々に、幼人族の門番は大陸の東端から西端まで探し回らなければ解けない謎をかけてきたとか、そういう笑えないエピソードがまことしやかに伝えられています。

幼人族の成人は旅をすることが多く、主に西方南部でよくその姿を見ることができるようです。もっとも、人間の子供と外見上は大差ないので、彼らを実際に見つけ出すのはかなり困難な試みと言えましょう。

日下部匡俊