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ほぼすべてが東方の出自ですが、ワースブレイドのアハーンには知性を持った人ならぬ種族が多数存在します。その中には人間に悪意を持って敵対する存在もありますが、平和的な種族ももちろんいて、東方では大きな軋轢もなく共存関係にあります(差別がないとは言わないが)。
その友好的種族の代表格が人狼族、猫人族、そして龍亜人族です。

人狼族はその名から受ける印象とは異なり、立って歩く犬です。雑種系の。たぶんかわいい。彼らの得意技はその美声を生かした「歌」で、熟練の歌い手のそれは下手な練法なんかよりはるかに強力な効果を持ちます(士気をあげたり、宥めたり)。
人狼族は人間と一番いい関係を結んでいる種族で、東方の田舎に行けばかなりの確率で出会うことになると思います。彼らは放浪するのが趣味のような連中なので。逆に都市部は人が多すぎて落ち着かないようです。
また、神獣・九尾獣と遠縁にあたるとも言われています。東方には〈狗(ク)〉という古代王朝がありましたが、どうもその支配者は人間ではなく、人狼族だったようです。古代に東方を支配するほどの巨大な文明を築いた国家がなぜ滅び、その主人だったはずの人狼族が現在ではその面影もない暮らしを送っているのかはわかりませんが。

猫人族は猫科の獣が直立するとこうなるという、まさにイメージ通りの種族です。長身のわりに細身の骨格は明らかに人間のそれではなく、動きは優雅で流れるよう。身体能力は、すべての面において人間をはるかに上回っています。
彼らは種族の結びつきを第一に考え、物質的な執着は強くありません。人間と関係を持つことをあまり好ましく考えていませんが、これは人間が常に厄介ごとを運んでくる存在だからです。
猫人族は非常に数が少なく、あまり群れずに暮らすため、滅多に目にすることはありません。もし猫人族に出会うことがあったら、それは彼らの意思だと考えて間違いありません。
猫人族として最も有名な人物に、ケアル・ソー・ナラデーがいます。彼女は東方ではなく西方南部ファインドで、初期ラウ・マーナの戦士として勇名を馳せています。その名は東方の猫人族にも広く知られていて、種族の誇りとされています。

異人種としてもっとも有名であり、かつ謎に包まれた存在が龍亜人族でしょう。
彼らは西方に生息するマグ・ドラフによく似た外見ですが、体格はひと回り以上大きく、強靭さは比較になりません。獣同然の知性で、人間に対して強い悪意を持って生きているマグ・ドラフに対して、龍亜人は高度な知性と穏やかな性質で知られています。
巨大な大刀〈闘剣〉を振るい、戦いとなれば巨獣にも立ち向かうほどの勇猛さを持つ種族ですが、その本質は平和を愛し、何者にも悪意を抱くことのない気高い精神の持ち主だと言えます。
彼らは、その恐るべき肺活量と筋力を用いた〈咆哮砲〉と呼ばれる空気の塊を叩きつける技を持っています。非常に体力を消費するものの、操兵さえ転倒させる威力を持つこともあるといい、闘剣の技も含めて、龍亜人の戦士は一騎当千の力を持っていると伝えられています。
龍亜人は猫人族と比べてもさらに数が少なく、また同時に複数の龍亜人が確認された例が皆無のため、どうやって種族を維持しているのか、どんな社会を築いているのかは謎に包まれています。彼ら自身は自らが滅びゆく存在だと自覚しているようで、龍亜人から得られた数少ない証言によれば、もはや子孫を残そうとする個体は絶えて久しく、彼ら同士が出会う機会自体が数世紀に及ぶ生涯のうち数える程だということです。
ちなみに、初期ラウ・マーナにはガルダスという名の龍亜人が確認されています。東方の地でも滅多に出会うことのない存在が、なぜ西方の地にいたのかはよくわかっていません。

日下部匡俊