操兵のサイズは人型の狩猟機でだいたい頭頂高8メートルですから、ざっくり考えて人間のサイズの4倍強ってところです。
というわけで、パーツも全部人間の4倍のサイズで考えればいいわけですね。
例えば、人間だと腕の長さは30センチ前後ですが、操兵だと1メートル強、人間よりちょっと長めとすると1.5メートルくらいでしょうか。
このくらいのものなら、普通の鍛冶師の技術でもどうにかなりそうです。腕のフレームは長さそのまんまとしても、それ以外のパーツはそれよりは細かくなるわけですし。
一番の大物であろう胸のフレームあたりと、腰部、脚部の重量を支える必要がある複雑そうな構造体を除けば、案外常識的な範囲で作れそうな気がします。
実際、パーツを作ること自体はそんなに難易度高くないでしょう。が、それで立って動けるように組み上げられるかどうかはまた別です。
10何年前、ブルーティッシュドッグ・リバース(腕の位置が逆だった)の実機が作られたことがありますが、あれ4メートルなんですよね。年代記の脱稿直後に見に行ったことがあるんですけど、それであれだったからなー。いやー、威圧感半端ない。崩れてきたら一巻の終わりって感じ。パーツ単位にバラしても、人ひとりでどうにかできる代物じゃありませんでした(キリコはスコタコの腕パーツ肩に抱え上げて運んでたけどな)。
ましてその倍のサイズですからねえ。やっぱり、近代的な工具類がなかったのにあんなもの日常的に作ってた連中って、明らかにおかしいことやってましたな。個人レベルの工房じゃあ、パーツの再生がいいところってのは、まあスケール感から考えて、そんなに外した設定ではなかったように思います。
や、そういうニーズがあれば、大規模な工房も相応の数用意されたでしょうけども。技術レベルに極端に大きな進展がなかったワースブレイドから1092(群龍)時代ですが、後者では操兵が大量に作られ、点検補修を行う工房が普通に存在していたというのは、やはり操兵が一般化して数が大量に存在したからでしょう。
日下部匡俊