そういや、聖刻世界って将棋的なゲームありそうですよね(決めてない)。
群龍にも確かでてないと思ったけど、端から端まで舐めるように読んでるわけではないのでもしあったら申し訳ない。シュルティ古操兵が将棋の駒で、白と黒の聖刻がチェスのなぞらえってのは明白ですが(群龍の文中で、スィナーグ=歩の操兵って言ってるくらいで。ただし、ゲームとしての将棋には言及してなかったような……違ったかな。仮に存在してもゲームそのものの描写はなかった……よな? ないよね? ああ自信がなくなってきた)、そういうメタなものと劇中のそれとは別として。
や、文明世界にはそういうゲームってつきものだよなあ、と思うのです。将棋か囲碁のようなものはなにかあるはず(それをいえば双六もかな)。よほど余裕のない世界でなければ、必ず娯楽ってものは存在していて、こうしたゲームの類はその中でも最右翼だと思うので。世界を描くって意味で、思考実験としてやっておいて損はないかなってことです。

将棋はその類型(どれが本家とかそういうことを言うつもりはない)を割と世界中に見ることができますが、囲碁は東洋だけなんですよね。でも、将棋だって存在しない場所はたくさんありますし、囲碁が広まらなかったのは発祥の場所や時期、世界情勢なんかの偶然がある程度は作用していると考えて、これらがアハーンの場合どう伝播してどう広まったかとかを考えていくのは悪くありません。
あんまり細かくやってもお話にどこまで絡むかって話にもなりますし、まあほどほどにってことになるんですけど。ざっくり設定考えてから、必要や気分に応じて細部を決め込んでいくのが一番なのか。

将棋的なゲームがどこで生まれたかはともかく、戦争が絡んでいることは間違いないでしょう。ああいう個々に機能を持った複数の駒を操って勝利を収めるという発想は、たぶん戦争がなければなかなか出てこないと思うので。
とすると、もしワースブレイドの東方でこの種のゲームができたとしたら、軍事的な衝突よりも謀略の絡んだ情報戦になりそうな気がするので、囲碁的な要素が強いものになるかもしれません。駒を動的に操るより、それこそ囲碁のような陣取りになるとか、あるいは駒を取るより防衛線をどう築くかが重要になるとか(将棋的な戦いはあるが、駒によって作られた陣地による影響が重視されるとか。将棋にもその要素はありますけども、それがもっと動的になってるとか)。
考えてみれば、中原あたりが一番単純な将棋っぽいゲームになりそうですね(偏見)。そのかわり、駒がやたらと凝っていそう。チェスのような意匠にはならないような気がしますが、平たい駒でも表面に凝ったシンボルが刻まれていたりね。駒に翡翠とか黒曜石とか使ってそう。
一方、西方(やはりワースブレイドですが)のそれは、様式化されすぎて、ゲームとして尖ったものができてそうな。スタトレで言うところの3Dチェスみたいなのとか。そもそもどういう発想でできたの? ってツッコミもらいそうなやつですね。西だからチェスってのも安易ですが、象徴的に操兵をかたどった駒を使いそうには思います。なんだかんだで操兵が一番使われている土地だと思うので(ワースブレイド東方でも操兵は活躍してますが、人間の守護者ってイメージの方が強いですし)。
操兵闘技大会は群龍の時代のものですが、これを再現する将棋的なものは存在しますよね。シミュレーションに近いかもしれないけど。ただ、今度のボードゲームよりは簡略化されて、抽象的な内容になっていそうな感はあります。

日下部匡俊