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最近、ロボットものが増えてきましたが、ロボそのものを丁寧に扱ってくれる作品が少ない感じで不満爆発気味です。
いかがお過ごしでしょうか。
いやね、別に微に入り細を穿って舐めるように構造やら原理やら運用法やらを解説しろって言ってるんじゃないんです。ただ、まったく説明しないで、次の回から飛ぶわ走るわやりたい放題ってのが本当に多くって。なんか、宙ぶらりんの感じで見ることになっちゃって、それでいいのかって。

あー、別にそんな話をしようってわけじゃなくて。
え、具体例を言え? ややややだなあ、一般論ですよ一般論。あと自戒を込めて。

なんてえ話を始めると、ロボットものの文法とか、そういう話に流れがちなので危険ですよねー。作品ごとに描くべき内容はあるかもしれないが、それを全体に当てはめようとするのはよくない。
例えば、ガンダムではMSの存在する世界ってのを第1話でかっちりやってて、視聴者はその感覚を最初の段階で刷り込まれるので、あとは断片的な描写の挿入だけで雰囲気をキープ&拡張しながら物語を進めていけるっていう発明をやっているわけです。これはいまだに多くの作品でお手本にされていますが、じゃあ、あらゆる作品で通用するのかと言えばそれはどうだろうっていう。
いや、汎用性も高いし、どんなものでも当てはめられる枠組みではあるんだけど、それで他の物語が本来のポテンシャルを発揮できるのかってことですよね。優れていればいるほど、そのやり方が正しく見えちゃって、他の選択肢があり得なく思えてしまう。
そして、方法論の硬直化は恐い。

なんてことを、闘技大会イントロ短編書きながら、ぼんやり思ったので書いてみました。
まあ別に新しい枠組みがどーとか、何か特別なアイデアを盛り込んであるとか、これに関してそういうことは全くないので、どうしてこんなことを思ったのかは自分でも謎です。謎ですが、思っちゃったんだからしょうがない。

あと時代を代表するヒット作って、やっぱりどこか枠組みぶち壊して出てきてるところがあって(といっても全く新規ってわけでもなく。へたすっと古いのに巻き戻してることもありそうですが、それにしても完全な巻き戻しってことでもなく)、なにかでかいことをしようと思ったら、意図的に従来の枠組みを超えたなにかをやる必要があるんだろうなあと思ったりもしています。手間はかかるし、受け入れられなかったらと思うとこっちも恐いですが、勝負所だと思ったら迷わずやる覚悟もないではないです。
どっちだ。

日下部匡俊