ええと、中原地誌とか設定やってるのは、その設定を押し付けるためというより、大まかなバックグランド決めるのに、これこれこのくらいのことが必要というのを明示するため、というのもありまして。
で、もっというと、歴史とか大まかな地勢とかは誰でも思いつくことで(なんなら適当にありものを持ってきて、いい具合に作り替えたり組み合わせたりすればいいわけで)、本当に大事なのはゲームや物語の登場人物が過ごす日常まわりのこまごまとした決まりごとだったりします。いや、これこそ適当にありものを使えばいいのかもしれませんが、神は細部に宿るといいまして、ここが微妙に変だと、すごくいい感じに異世界になるわけです。

たとえば『オネアミスの翼』という作品がありますが、あれなんか衣装から町並み、小物に至るまでそこまでやるかというくらい微に入り細に穿った設定が起こされていたわけです。路面電車のトークンとか、微妙に違和感のある(あの世界のあの文明、文化ではそれが当然という流れの)計器類とか、街並みとか、当時見たときはうなりました。ああ、こういうアプローチがあるか、と。現在はもうみんなその発想が行き渡っていて、驚くほどのものじゃないだろ、っていう空気になってますけど。

なので、猟手の解説編ではそれをやっています。まだそんなに細かくないですが。だんだん細かくなってくよー。

日下部匡俊