えー、聖刻1092が初出だと思うんですが、聖刻シリーズには〈気功〉があります。1092や群龍伝では〈気闘法〉ですね。これは〈気〉という身体エネルギーを使って攻撃を強化する技のことです。
ワースブレイドに出てくる気功はもっとずっと範囲が広くて、治療から防御(強く気を練れば、猛烈な呪いのアイテムとかも素手で持てるぞ! なんてところまで)、もちろん気闘法までやりたい放題になってます。まあ、気功関係をこんなふうにしたのはワースブレイドのせいなんで、全部こっちが悪いっていえば悪いんですが。
それはともかく。
純粋なファンタジーの産物である練法なんかはまあともかく、気功って少なくとも名前は現実に存在するじゃないですか。で、気功ってどんなものかっていえば、少なくとも武術のそれは目に見えない不思議なパワーでありえない結果を引き起こしてる、なんて代物じゃなくて、純粋に技術的産物、あるいは単なる概念に過ぎないので、少なくとも最初のセットがリリースされた90年代前半あたりまでの感覚と現在のそれはかなりちがうんです。
実際それで気功の扱いでかなり悩んだ時期もありました。
結局、ファンタジーだからでいいんでしょうが、気って、なんかこう普通に使えそうな感覚あるじゃないですか。逆言えば、気功を使える聖刻世界の人間は、現実の人間とは明らかに別の存在になるわけで、そこで感情移入しにくくなるかなあって。
いやまあ結局ファンタジーだからいいんだよ、で片付いた感じですけどね。受け手のみなさんの方がその辺よくわかってらっしゃるっていうか。
気功の話はもうちょっと続きます。
日下部匡俊