聖刻世界は大きく2回くらい歴史的に断絶しています。
聖刻1092とワースブレイド(剣の聖刻年代記)との間には1000年くらいの時間差があるのですが、作中やムック(『聖刻1092聖都編』など)などの年表を見ればおわかりの通り、特に東方の歴史がまったく違います。
これは別に手違いとかじゃなくて、わざとやったものです。こうやって公式に文章の形で書くのは初めてですが。
身も蓋もない話をすると、これは、それぞれの作品の作者が違うので、いちいちすり合わせをしている余裕がない状況を考えて、矛盾した歴史でも大丈夫っていう裏設定を作ったためです。年代記の方ではさんざん伏線張ってあるので、お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが(この裏設定についてはまた今度)。
考えついた当時はこれを大仕掛けにして、ちょっとびっくりさせようと思っていたのですが、なにをいまさらというほど時間が経ってしまいましたし、何度かネタバラしもしてしまったので、この設定自体を隠す気はありません。その上で面白い話ができそうという見通しもつきましたし(年代記の話ね)。
あとは『聖刻の大地』とそれ以前。こっちは歴史的につながっていることにしてますが、かわりにどのくらい年数がたっているかまったくわからないようになっているので、矛盾は生じません(たぶん)。気分的には万年単位の時間経過を置きたいくらいですが、さすがにそれだとフラバル等の設定がまずいことになるので、せいぜい3、4千年ってところだと思いますが(それでも国が残るレベルの断絶ではないので、ちょっと仕掛けは用意してあります……まあその仕掛けなら、人間そのものが変わっちゃうくらいの年数かけなければ大丈夫かもしれないけど)。
いろいろやってきた上で、とにかく発表する腹づもりだったものが発表の場を失ってしまい、結果的にいままで放置することになってしまいましたが、たぶんこういう場は簡単にはなくならないので、必要なものはここで(完全に公式にというわけではありませんが)発表していきたいと思っています。
まあ、最終的に公式って言えるのは、作品として発表された時点でってことになるんですけども。
日下部匡俊