デザイナーでもなければ絵描きでもない人間が、なにを偉そうにって話はありますが。
操兵のデザインには一定のパターンがあります。
これはなにも操兵に限った話ではなく、モビルスーツなんかもそうですし、パトレイバーのレイバーなんかわかりやすいですよね(基本、現実の重機や特種用途自動車なんかの延長上で描かれてる)。というかたいがいのロボットものがそうなってます。
理由は簡単で、視覚的に世界観を構築するため。
パッと見て、「ああこれは〇〇に出てくるやつだね」とわからせるためってことです。もちろん例外はあるんですが、例外ってのはそれなりに意味があるもので(特別な敵役とか、物語全体にかかわる役割があるとか)。
1092なんか見ると東方のは毛皮かぶってる蛮族風のもあるし、とりあえず衣服をもとにしたものならなんでもあり(さらに捻って仏像や神像をもとにしたのもあるけど、あれも衣服つけた人間が原型なので。デフォルメはあるけど)なのかもしれない。
ワースの場合、こういった地面を這いまわるしかできなさそうなイメージのものが無理やり飛んだり、ものすごいスピードで動いたりするところが勘所でして、合体や空飛ぶのが最初から目的になっちゃうと表現上のバランスがおかしくなっちゃうわけです。
龍操兵はどうなんだと言われそうですが、あれ航空機デザインじゃないですからね(そもそも人型じゃないけど)。どっかの(確か聞いた話ではNASAだったな)技術者が、「十分な推力のエンジンさえあればバスタブだって空を飛ばしてみせる」って言ったらしいですが、それですよね。多少は空力に配慮してるけど、古操兵のあまりあるパワーでぶん回して無理やり空飛んでるの。
なんつって、長々書いてきましたが、そういう制約もなにもかも吹っ飛ばすようなデザインが最強なんですけどね。
どこからどう見てもセオリーにハマらないけど、これは最高の操兵ですねって言わせたら勝ち。エンタメですから、結局ウキウキするようなものを作ったらそれでOKって話です。
日下部匡俊
結局最後にちゃぶ台ひっくり返して終わりかよ。ではまた。