練法ばっかりじゃなんなので、招霊衡法の話も。
身も蓋もない言い方をすれば、招霊衡法とは一般的なファンタジーものの僧侶魔法のことです。気功術も僧侶魔法の一種と見ることができるのですが、戦闘術である気闘法が含まれていて、基本本人か接触でしか発動しない仕組み(イメージ)なので、それではあんまりだろうということで、もうひとつの術法として設定されたのでした。
ワースブレイドの西方は、ペガンの神々を信仰する宗教〈ぺガーナ〉によって支配されていますが、気功と招霊の術を使う2大宗派が対立しており、ゲーム上の設定年代では招霊派である神聖ぺガーナが勝利をおさめていることになっています。もうひとつの聖拝ぺガーナの方は僻地である南部に追いやられていますが、この辺の設定は実は最初に書いた身も蓋もないところから生まれたものです。2種類の術があるなら当然派閥争いがあるだろうし、それなら血みどろの宗教戦争があったとしてもおかしくないよねっていう。
いやはや、どこからなにが出てくるかわかりませんね。
さて、招霊衡法は僧侶の使う術ですが、純粋に技術的なものです。高位の術になるとある種の天啓が必要で、そこらへんは神さまのご加護がないといけない設定ですが、低位の術なら基本誰でも習得できなくはありません(招霊は結構厳しい条件があるけど)。つまりそういうものです(原理的には空中を満たしている〈聖霊〉という霊的物質を言葉と意志力でコントロールするというもの)。
なので、実は招霊と気功の2派が争っている名目で、神さまがらみのものは全部嘘っぱちということになります。しかも厄介なことに、先頭で旗振ってるぺガーナの高僧どもはそのことを知ってるっていうですね(まあ嘘も方便的な要素はあったのだろうけど)。
神さまが下す奇跡はまったく別のもので、僧侶系クラスの必殺技(笑)です。エナジードレイン(レベルダウン)必須ですが、人間が振るえる最強の力と言えなくもありません。
日下部匡俊
コメント
招霊については1092では登場シーンはなく、ワースブレイドまたは剣の聖刻の世界の産物だと思っています。そこで日下部先生にお尋ねしたいのですが…
テーブルトーク『ワースブレイド』のルールで、招霊衝法の発動には、やはり『発声』が必須条件ということでよろしいでしょうか?
発声は必須です。9レベル以上の術者は、「祈りを声に出さなくとも1〜3レベルの術が使える」というルールがありますし。
早速の回答ありがとうございました!
続けて質問させてください(_ _;)
…本当は聖刻日記 #39のコメント欄ですべき質問なのかも知れませんが《気功》についてです。
聖刻文庫の”孤高なる拳士とその弟子の記”で武芸者が気功術《操倍功》を繰り出してしますが、これはTRPGワースブレイドと全くの同一世界ではない《剣の聖刻》のエピソードであるからなのでしょうか?
それとも武芸者は《修道士》でもあったのか?
はたまた東方域では一部の気功術も気闘法と同じ様に流出しているのか(名は同じでも気功術とは別系統の術法?)?
今後の出版物やストーリー上で理由が明かせない等であれば質問スルーでお願いしますm(_ _)m
場所が東方なので。単純に言えばそれが理由です。彼は修道士のカテゴリーには入りませんが、似たような縛りは受けていると思います(頭の中でそう理屈付けしながら書きました)。ある種の武繰の流派は西方での宗教と同じような扱いと申しましょうか。なにせ生き神様のいる地なので、その辺なんでもありってことで。
回答ありがとうございました。
拝臨掌恐るべし!