聖刻シリーズについてご存じない方は、まず『聖刻シリーズとは』、『聖刻日記 #3』などに目を通していただけると、ここの内容が少しわかりやすくなるかもしれません。
聖刻シリーズに限りませんが、伸童舎で仕事をいただくときは、必ずと言っていいほど、ほかに誰もやったことのないものが振られてきます。ものによっては自分から進んでということもあるのですが、たいていはそういう仕事だから自分の方に来るということが多いように思います。
まあ考えてみれば、ワースブレイドの頃から、ほかの人間が面倒そうだから手をつけようとしなかったことばっかりやってきて、結局それのおかげでここまできた感があるので、当然といえば当然なのかもしれません。
わりと先人がたくさんいた小説にしても、1092のスタイルが出来上がった上でゲームともっと密接にリンクしたものにしようとしたりしたしなあ。結局、そんなことをやる余裕は内容処理する大変さで吹っ飛んじゃいましたが。
というわけで今回も結構他にチャレンジャーのいない仕事に挑戦しています。
大地からしてもう世界の再構築から始まって、ゲームを前提にしないで(最初はね)創作用のベースを作ろうとしてたとか、いやゲームっていう方向性も出てきたので助かってますが(TRPGなんかで使うって前提があると、ワースブレイドの作業手順が使えるので)。
まあこれもまだ形になるかどうか微妙なところではあります。
ただ一つだけ間違いないのは、それもこれも、ウェブという発表場所があったおかげということです。
最初の大地の設定本(というかガイド、いやパンフに近いけど)の段階で、ウェブで後フォローという方針はあったんですが、あのままではあれを出して終わりと受け取られかねませんでしたし、実際この場を設けることができなければ、本当にそうなってた可能性もあります。
紙の本を出すって、じつは立体物級にお金かかるんで。いやもう本当に(フィギュアは数が多いんで、単純に比較はできないんですけども)。アクセスのためにデバイスが必要なウェブに比べれば、メンテフリーで光さえあれば気軽に読める紙の本の方が、周知のためにははるかに効果が大きいんですけどね(とはいえ、数が多くなると触ってももらえないリスクもあり。先入観持たれてああまたかって。それはウェブでも同じですけど、保存できる期間とアクセスの手軽さが違いますから)。
でもまあ、とにかくウェブ媒体で企画そのものを進めるという選択をした以上、やっていくしかありません。
こいつの強みは、とにかく逐次情報発信ができることで、しかも紙媒体と違って過去の資産がフルに活かせるというところにあります(しかも索引作成しなくても検索できるとか)。
この日記、バカな文章書き散らしてるように思えるでしょ? いや実際そうなんですけど、それでも内容がゼロではありませんから、これが何百、何千と積み重なると、なんとびっくり、それなりのコンテンツとして存在感を持っちゃったりするんですよ。効率悪いですけどね。
毎日ひたすら書いてるのは、それが理由の一つだったりもするのです。その気じゃなきゃ続けらんないわけですが。
というところで。
日下部匡俊