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聖刻シリーズをご覧になるのが初めての方は、『聖刻シリーズとは』『聖刻日記 #3』『聖刻シリーズ 基本用語解説』などをご一読いただければ幸いです。
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もう暑いんだか寒いんだかわけがわかりません。
昨日、一昨日が夏日、真夏日で、今日がこんな寒いとか! いや寒いは言いすぎかもしれない。でも湿度も全然違うし。
ああ、いやそんなことはどうでもよくてですね。なんかすいません。

聖刻1092聖都編よりの一幕。ハイダル・アナンガと対峙するパラシュ・バラーハ。

さて、聖刻(と書いて「ワース」と読む)シリーズというのは、前回前々回紹介したように、操兵なんていう物理法則の収拾がついてない代物が動く得体のしれない世界なので、いろんなファンタジックな怪現象もたくさん起きるということになってます。
魔法(作中では〈練法〉)が出てくるのは当然として、現実には起こりえない現象がたくさん起きたり、とんでもない生き物たちが生息していたり、しまいには理不尽な超常存在(一般に神とか悪魔とか言われるもの)が干渉してきたりもします。

こうして書いてみると相当混沌としてますが、このカオスっぷりこそシリーズの魅力と言っても過言ではありません。

ワースブレイド
TRPGワースブレイド
1989年夏発売。スタートセットのパッケージ。イラストは末弥純先生です。「パッケージ誰にする?」って聞かれて、無理を承知で大ファンの末弥先生の名前出したら、そのまんま通って吃驚。

もともと、このシリーズはテーブルトークロールプレイングゲーム(TRPGと略す。会話とサイコロなどによる行為判定——試みがうまくいったか、いかなかったか、結果なにが起きたかを決める——とで進行するゲームの一種。基本、勝敗を競うのではなく、セッション内の出来事を全員で楽しむのが目的)のために作られたものでもありまして、そのためにいろいろなお話が作れるような背景設定を準備する必要があったのです。
操兵が出てくるのだからメカアクション中心と考えられがちですが、クトゥルフのようなホラー物とか、どこかの国の陰謀劇なんてのも可能です。可能なように要素を詰め込みました。

仮面の一例。これが標準的な形ではなく、いわゆる能面のようなものや、角などの突起があるものなど様々。一見すると表面はすっかすかの陶板のような感じですが、思ったよりは丈夫。

というわけで、ワースブレイドと設定を共有している小説『剣の聖刻年代記』では、聖刻はかならずしもお話の中心ではなくても成り立つ作りになっています。
その気になれば、まったく新しいお話を立ち上げることになっても、うまくその辺の要素を組み合わせれば、たいていのジャンルは行けるんじゃないかと。
それでもワースブレイドはファンタジー物という要素が基本にあるので、さすがにその頸木からは離れられないかなーと思ってたら、『聖刻BEYOND』という強烈な作品(現代の女子校が舞台。一般操兵は電装品ついてたりする)が登場してくれましたので、またシリーズのバリエーションが広がった感があります。

日下部匡俊