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聖刻シリーズをご覧になるのが初めての方は、『聖刻シリーズとは』、『聖刻日記 #3』、『聖刻シリーズ 基本用語解説』などをご一読いただければ幸いです。
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前回書いた通り、なんでもありになりつつある聖刻シリーズですが、少なくともロボット物であることだけは揺るぎません。
練法師忍法帳みたいな話も可能性はありますし、拙作で操兵という単語すら出てこないのがあったりしますが、それでも操兵がいる前提でお話が組まれていますんで。
でも、じゃあいわゆる一般的なロボット物とどう違うのかといえば、ちょっと例えが僭越かもしれませんが、普通にロボット物とされる作品と、ガンダムとの差と似ているかなと考えています。
つまり、ロボットそのものが主役である作品と、ロボットというハードウェア(=モビルスーツ。以下MS)が背景となったものの差といいますか。
『聖刻1092』は、聖刻や操兵がメインのお話なので、この例えからちょっと外れて見えますが、作中での操兵の扱われ方は、MSとは言いませんが操兵が普通にいる世界のそれだと思います。
これが『聖刻群龍伝』では、完全に操兵は背景となっています。物語のメインは主人公デュマシオンとそれを取り巻く人々にまつわる事件と愛憎であって、操兵自体は物語を推し進める道具(という言い方はちょっとよくないかもしれないけど)でしかないからです。
最初のうち、ガンダムはスーパーロボット(MSの中での、ですが)として描かれますが、だんだんそのためには頻繁なメンテや補給が必要で、ガンダム級のMSもたくさん登場してきます。そうしてお話の焦点はしだいにあの世界の世界情勢や、それに翻弄される主人公たちホワイトベースのクルーたちへと移っていくわけです。
図式としては似てますよね? これを言い出せば、類似多数な作品はたくさんあるとも言えますけど。
ほぼ一般公開してない小咄なので、ここで例に出すのもどうかとは思いますけど、拙作の『九尾の霊毛』では、背景設定だけは聖刻シリーズですが、操兵なんてかけらも出てきません。あと、ここにも置いてある『孤高なる拳士とその弟子の記』にも操兵が登場することはありません。
もちろんわざと操兵を出さなかったんですが、これらは操兵という背景を持ちながら、それを出さない(排除はしてません)でお話が聖刻シリーズたりえるかっていう実験だったりします。
昔短編集で出した、『赤き矢と紅の風』にも操兵出ませんでしたね。そういえば。あれは、3本入ってたうちの2本まではちゃんと操兵出てますし、そういう意味では出てる場所の空気が違うかもしれませんが。
日下部匡俊