聖刻とは? という話は『聖刻シリーズとは』『聖刻日記 #3』などをご覧ください。

聖刻リブートプロジェクトは、1990年代に展開した聖刻シリーズ(1092、群龍伝、年代記はその後も継続していますが)を復活させると同時に、これらの作品を基盤にさらなる新シリーズを展開する目的で2016年に始動したものです。
企画の前段階は2014年頃から開始されており、すでにいくつかの企画はそのあたりから準備されてきました。現状、さまざまの企画が進行中なのですが、じつは結構時間がかかっていたりするのです。

『聖刻の大地』の設定本をクラウドファンディングで刊行しようという企画も、かなり以前から計画されてきたものでした。最初はちょっと違うものだったのですが、何回も話し合いを重ねた結果、現状に落ち着いた次第です。
ワースブレイドで作った世界観をぶち壊して、新しい環境でワールド設定を再構築するというのは大変に度胸の必要なことでした。しかし、オリジナルから20年以上、いや30年近く経過した現在、あの頃の設定では現代の感覚に合わない部分も多く出ていますし、そのためだけに旧設定をいじり直すということでは労多くして功少なしってことになりがちなので。
もちろん以前からお付き合いいただいてきたみなさんには、余計なことをするな、的な部分も多かったと思います。ですが、それはそれで仕方がないと考えました。申し訳ないけれど、ワースブレイドそのものはすでに存在しますし、最悪でもそちらを楽しんでいただければ(まあそのうち、大地が軌道に乗ればワースブレイドの方にも手を入れることになるとは思いますが)なんとかなるかなと。
しかし、今後新しくファンになっていただけるかもしれない方々にまで視野を広げれば、この時代に合ったなにかを作り出さないで、リブートもなにもないだろうと。もちろん、それでいままでのみなさんにも気に入ってもらえればいいわけで。

まあ、身勝手と言われれば身勝手な話ですが、大地が始まったのはそんないきさつです。操兵を扱いやすい設定に変えたり、火器を持ち込んだり(度胸がないので、単発でとても扱いにくい状態でですが)、いままでの術がそのままでは使えないことになっていたり、そのために世界そのものの背景を変えてあったりと、それワースって名乗っていいのかって感もありますが、聖刻と操兵さえ出てくればワースの気概で鋭意制作進行中です。いや冗談じゃなくて。
何度も書いてていい加減にしろと言われそうですが、聖刻の大地の第1話にあたるものを現在書いていますが、早速この世界の新規の設定が登場して、ちょっとめちゃめちゃになりそうな予感があります。楽しいですよ、少なくともオレは。

まあ、この設定によって従来の作品が否定されるものではありません(さらに何千年か後の話)し、どうしても受け入れがたいという場合には、それはそれでと思っています。でも、こいつは絶対面白いと思うのですよ。かの作家先生のお言葉を引っ張ってきてるようですが、そうじゃなくてこれは本音として。
逆にこれも聖刻たりうるなら、このシリーズはより柔軟で多様性を持った、長い間楽しんでいただけるものになると思うのです。

日下部匡俊