聖刻シリーズとはなにか? ということについては、『聖刻シリーズとは』、『聖刻日記 #3』などをご覧ください。
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今回は、聖刻シリーズの華でもある〈操兵〉のお話。もう何度かやってますが、ちょっと切り口変えて。
操兵はロボットですが、一般的な戦闘巨大ロボの類と違って、武具のイメージが強いです。巨大な鎧兜といいますか。これはなにも和風のそれを意味してるわけではないですが。
構造は工業的なものとは違って実にアバウトで、普通なら動かないんじゃない、これ? って作りです(機体重量の配分がおかしいとか、可動範囲が狭いとか)が、なぜか動きます。
全部、動力源でもある〈仮面〉のせいです。これが魔法の存在なので、なんでもありなのです。その中での理屈付けはあるものの、普通に理詰めで見ていくと、操兵ってちょっと変な代物です。物理的に素材の耐久性が低すぎたり。でも仮面が動かしている限り壊れません(一口に仮面といっても格があって、強力な仮面は強そうで複雑っぽい機体じゃないと動かさないし、低位の仮面は安物の機体をのろのろ動かすしかできず、そのほかにもいろいろ制約がある)。
操兵にはいろいろな種類がありますが、安物なら箱型の機体にとりあえず仮面をつけて動くだけのものから、世界そのものをぶち壊せるかもっていう強烈なものもあります。作中(聖刻1092)では、後者は〈八の聖刻〉と呼ばれていますが。
こんな感じなので、聖刻シリーズの中では、操兵はいろいろな役目を果たすことになります。
例えば、箱型の機体ですが、こいつは従兵機と呼ばれて、操兵の中では基本雑兵扱いです。荷物を運んだり、まとまって槍とか構えて槍衾作ったり、突撃したり。安物なので、一般人扱いの登場人物が持っている場合もあります。TRPGワースブレイドでは、駆け出しの冒険者が最初に手に入れる可能性の高いものです。
雑魚といえば雑魚だし、そんなに恵まれた環境にない乗り手が操る「愛機」的な場合もあります。強くないからって、主役機になれないってことはないってことです(『剣の聖刻年代記』なんかでは、従兵機主役のエピソードがいくつかあります)。
でも、やっぱり安物なので、よほど隠された秘密でもなければ、ただの機械と考えていい存在です。6メートルほどの巨体を動かせるだけでもすごいわけですが、それ以上のことはできません。
一方、ちゃんと人間の形をした機体もありまして、こちらは一般に〈狩猟機〉と呼ばれます。こっちはピンキリで、従兵機なみのボンクラもいれば、八の聖刻も狩猟機の形をしていることが多い(まだ全部出てないので、はっきりとはいえないですが、少なくとも1092やBEYONDに出てるヴァシュマールは狩猟機そのもの)ので、見た目だけでは判断できませんが、まあそういう機体は大抵めちゃめちゃカッコいいので、そういうもんだと思っていれば大丈夫でしょう。
狩猟機は人格を持っていることが多く、乗り手(操手)に対して反抗したり、逆に信頼していつも以上にキレのある動きをしたり、いろいろなプラスαがあります。そういう傾向は高級機に多いですが、主人公機は特にそれが強いといえましょう。
八の聖刻なんかのことは考えなくていいです。あれは操兵の形をした別のなにかなので。そういう生き物と言ってもいいくらいで(比喩ですが)。ヤツらには完全に人格がありますし、普通操兵にその能力はないっていうハイパーな技をいっぱい持ってます。反則技の塊なので、八の聖刻の物語である1092でもなかなか出てこないくらいです(いまのところ半分も出てない)。
まあとにかく、作中に操兵が登場したら、だいたいこんな感じで見てもらえればそんなに外さないと思います。
あ、BEYONDの従兵機はそうでもないなあ。あれ、ちょっと強すぎですよ(笑) いやまあ、そういう例外もあるってことで。これは真面目な話。年代記だって、例外中の例外アー・ハークスってのがいましたしね……。
日下部匡俊
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