聖刻シリーズをご覧になるのが初めての方は、『聖刻シリーズとは』、『聖刻日記 #3』などをご一読いただければ幸いです。
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アニメでロボット物が少なくなってずいぶんになります。それでも2000年代一桁あたりまではそれなりにあったんですが、最近はぱったりって感じです。年何本も作られない。それもガンダムが大半で、オリジナルはなかなか出てこなくなってしまいました。
ただ、3Dモデリングは精度も品質も高くなっていて、ディテールも一度作り込めばOKなので、実はロボもの作りやすい状況ではあるはずなんです。
ではなぜ本数が増えないのか。
いや、いまのアニメの本当の実情知ってるわけでもないし、ある程度推測が入っちゃうんでそういうこともあるかもしれない程度に流していただければ幸いなんですが。
一番の理由は、ロボット物に魅力を感じる人が減ったことでしょう。これはどうしようもない。ガンダムはガンダムとして好きだけど、ロボット物ってなにが面白いの? って考えちゃう人が増えてきちゃったと。そういうのの一番のターゲットだったはずの小学生なんかも、ロボット物で遊ぶとかほとんどないですから。戦隊物くらいでしょうか。
ヒーローなんかも等身大が大半で、ウルトラシリーズが続いてはいますが、あれも人気はあるけど昔ほどではないですし、巨大なロボが戦うっていう状況そのものが想像しにくい状況にあると思うんです。
で、そういう背景があって、ロボものを手がけるスタッフも当然減るわけで、そうすればノウハウがどんどん失われていくし、モチベーションも続かなくなるという悪循環に陥るわけです。ロボものやる機会が減るから、デザイナーとかもロボットとかメインでできなくなるし、そのほかの設定なんかもなかなか作りにくくなっていく。なんせ知ってる人間が少ないわけですから。
というわけで、そんななか、なんとか続いてるワースはもうなんか伝統芸能みたいな感じになりつつあるわけですが、そんな枯れたようなこと言っててもダメなので、とにかく地道にロボットものの種まきをやっていかねばならんのだろうなあと思う次第なのです。
古き良きロボットの復活じゃないですよ? 結局、生き残るってことは多様性と進化だと思うんです。古いのそのまんまやればいいなんて考えてたら、結局いままでと同じことになると思いません?
つまり、時代背景に合った設定、デザイン、物語が必要なわけです。ファンタジーもの(異世界転生物と呼ぶべきかもしれないけど、転生だってファンタジーではあるし)が流行している現在なら、例えば去年やってたナイツ&マジックとかいいアプローチだと思うんです。
古い話ですが、マクロスだってそうでしょう。ロボものに歌絡めるとか、いまにして考えるとすごい切り口ですよね。
では、これからの世の中で受け入れられるロボットものってなんなのか。いやまあ、結論なんかないんですけどね。いくつか考えていることはあって、そのうちの一つや二つはお見せできる日が来るかもしれません。そうなるといいなあ。
願望かよ。
日下部匡俊
この話は長くなるので、また今度きちんとやりたいと思います。