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聖刻シリーズをご覧になるのが初めての方は、『聖刻シリーズとは』『聖刻日記 #3』『聖刻シリーズ 基本用語解説』などをご一読いただければ幸いです。
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聖刻レギオン(仮)は、来る新TRPGシステムのコアを念頭にデザインされていますが、基本的にはスタンダロンで遊べるボードゲームです。あくまで戦闘部分のルールを取り出して、ボードゲームに仕立てたものなので。おそらく、TRPGとして遊ぶときよりも戦術性が高くなっていると思います。TRPGって基本的に視点が個人レベルですけど、レギオンはもうちょっと俯瞰したところから盤面を見下ろす感覚と言いますか。

や、まあ将棋なんかと一緒と言われればそう。ルールは違うし、そもそもサイコロ振ったりするから、個人の力量を正確に量るタイプのゲームではないですけども。
ただ、将棋は始めるのに駒の動かし方とちょっとした規則を覚えるだけでOKで、入り口自体はとても広いわけです。ここが重要で。
レギオンをボードゲームとして作ろうと考えた理由は、まさにこれでして。
早い話、入りやすい形で聖刻シリーズのゲームをリリースして、その延長上(拡張版と言ってもいいかも)にTRPGを持ってくることで、入り口の障壁を少しでも下げようって考え方です。

TRPGはそもそもメジャーにはなりえないという考え方もありますが、自分はそうは思っていません。もちろん、アプローチ次第という話ではありますが。
なにをもってメジャーかそうではないかの基準とするかについては、いろいろ意見があるところですが、ゲームとして成功している他の例に匹敵するTRPGは、残念ながら皆無と言っていいのが実情と思われます。これはTRPGの構造的問題で(現状の在り方が悪いという意味ではありません)、要するに複雑で気軽に遊べないという点が大きいのではないか。
それなら、構造そのものをライトな導入部から、慣れるにしたがって深化させていくという発想でデザインされたものがあってもいいのではないかということです。

いや、まあこれがオレたちの発明だ、とか、そんなことを言うつもりはさらさらありません。レギオンが仮にうまくいったとしても、そこからTRPGに簡単に導入できるとも思ってはいません。
それでも、TRPGへ至る道として、どうすればいままで興味はあってもプレイしてこなかった人々を振り向かせられるか、その興味を長続きさせられるかは考えていきたいと思います。

日下部匡俊